こんにちは。
今回は、青山学院大学の偏差値と、実際の入試難易度についてまとめてみました。
進研模試は高い偏差値を取りやすい
青山学院大学の偏差値をご紹介する前に、偏差値について一応確認をしておきます。
偏差値は、特定の試験を受験した人のなかでの相対的な位置を示す指標です。
高校生がよく受験する模試として、進研模試、全統模試、駿台模試があると思います。
この3つの模試では、進研模試が一番簡単で、駿台模試がもっとも難しい模試です。
そのため、大学の偏差値が自分の実力と近いのかを判断するには、実際にご自身が受験された模試の種類に応じて偏差値を確認する必要があります。
全統模試 → 河合塾の偏差値
進研模試 → 進研(ベネッセ)の偏差値
ただ、駿台模試の偏差値は今回ご紹介していません。
駿台模試は優秀な受験生が受験していることと、受験者数が少ないことから
合格可能性が低いという判定でも合格できる可能性が高い模試になっています。
一方で、進研模試はかなり受験生の幅が広く、高い偏差値を叩き出しやすい模試です。
河合塾(全統模試)で60台の偏差値の方なら進研模試で偏差値70越えということもよくあります。
偏差値は単純に比較することができるものではないため、
実際の入試難易度についても分析をさせていただいています。
青山学院大学法学部の偏差値と入試難易度
青山学院大学法学部の偏差値は62.5〜70となっています。

青山学院大学法学部の偏差値は、模試ごとの難易度の違いをかなり正確に反映しているように思います。
同じ受験生が複数の模試を受験したとしても、いずれの模試でもおおよそ同じ判定になる可能性が高いです。
青山学院大学法学部の入試では、個別日程のB方式が難易度が若干高まります。
というのも、青山学院大学法学部の個別日程B方式入試では、
その入試日程から慶應義塾大学の滑り止めとして出願する人が多くなっています。
その上で、慶應義塾大学の合否が出たあとに青山学院大学法学部個別日程B方式入試が実施されます。
そのため、慶應義塾大学に合格した受験生は欠席する割合が高く、直近では実際に出願者の約17%が試験を欠席しています。
また、青山学院大学法学部の個別日程B方式入試は、青山学院大学法学部の入試日程のなかで一番最後のものなので、入学者数の調整に利用されるという側面もあります。
大学入試でもかなり遅くに実施される青山学院大学法学部・個別日程B方式は、多くの受験生にとって「滑り止め」という性格が強く、合格者の入学率が他の日程よりも高くなっています。
そのため、大学としては定員をあまり超過させるわけにはいかず、合格を出し渋ることになります。
そのため、他の日程に比べて入試倍率が高く、やや難易度が高まります。
とはいえ、青山学院大学法学部の入試問題は奇問はほとんどなく、
落ち着いて確実に解き進めることができれば比較的合格することができます。
なお、青山学院大学法学部をセンター利用方式だけで狙うのは正直かなり難しいです。
センター利用方式では約9割の得点が必要になりますが、それだけ解ける実力があれば個別日程や全学部日程で十分合格できます。
実際に、センター利用方式は合格後辞退率が極めて高く、募集20名のところ、合格者203名、合格者は12名です。
河合塾の偏差値データでは、全学部日程がもっとも偏差値が高くなっており、入試データからは、青山学院大学法学部が第一志望!という方には、個別日程A方式入試がオススメです。
実際の青山学院大学法学部の入試難易度としては
⇦難しい 個別日程B方式 ・ 全学部日程 ・ 個別日程A方式 簡単⇨
といえそうです。
青山学院大学国際政治経済学部の偏差値と入試難易度
青山学院大学国際政治経済学部の偏差値は62.5〜71となっています。

青山学院大学の国際政治経済学部では、国際政治学科の偏差値が他学科よりも高い傾向があります。
(国際政経-国際政治全学部)67.5
(国際政経-国際経済全学部)65
(国際政経-国際コミュ全学部)65
(国際政経-国際政治個別B)65
(国際政経-国際政治個別A)62.5
(国際政経-国際経済個別学部)62.5
(国際政経-国際コミュ個別B)65
(国際政経-国際コミュ個別A)62.5
ちなみに、青山学院大学国際政治経済学部の直近の入試データを確認してみると、
学部としての募集人員が252人のところ、合格者数は744名、入学者数は212名となっています。
青山学院大学国際政治経済学部は学部全体として合格の出し渋り感があります。
その一因としては、文科省の私立大学補助金の交付方針(http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/002/002/__icsFiles/afieldfile/2018/09/19/1409177.pdf)が影響していると考えられます。
この補助金交付方針によれば、学部としての定員充足率がを100%以下に抑えたほうが多くの補助金をもらえるという事情があります。
その上で、特に国際政治経済学部は、2017年5月時点での定員充足率が112%と、100%を超過しています。
そのため、その後は急激に入学者数を抑制し、直近3年の入試ではかなり充足率を下げてきました。
以下、青山学院大学国際政治経済学部一般入試の募集人員充足率
2017年度入学者 99%
2018年度入学者 75%
2019年度入学者 84%
2020年度入学者 ??%
↑この充足率からかなり合格者数が抑制されていることが見て取れます。
とはいえ、補助金が一番多くもらえるのは、充足率95%〜100%であり、
今年度の入試は入学者数を増やす必要があるので
2020年度入試で青山学院大学国際政治経済学部は大幅に易化すると予想されます。
最大で募集定員の130%〜132%ほどの入学者になるよう大量の合格が出される可能性があります。
「とにかく青山学院大学に入りたい!」という人は今年は国際政治経済学部が狙い目といえそうです。
青山学院大学経済学部の偏差値と入試難易度
青山学院大学経済学部の偏差値は62.5〜69となっています。

青山学院大学経済学部は、偏差値からみると法学部や国際政治経済学部よりも簡単そうです。
直近の入試データを見てみると、センター利用方式以外は、2019年度入試では2018年度入試と比較すると易化したといえそうです。
その上で、青山学院大学経済学部入試は、募集人員に占める「個別日程A方式日程」の割合がかなり高くなっています。
経済学科 全学部:30名、個別日程A方式230名、個別日程B方式30名、センター利用10名
*経済学科定員の約77%が個別日程A方式
現代経済デザイン学科 全学部:10名、個別日程A方式60名、個別日程B方式15名、センター利用10名
*現代経済デザイン学科定員の約63%が個別日程A方式
青山学院大学経済学部の2020年度個別入試日程は、A方式・B方式ともに試験日が2月19日で、併願先として考えられる慶應義塾大学、立教大学、明治大学などの合格発表前に試験が実施されます。
そのため、合格者のなかから一定数の合格辞退者がでることは確実です。
そのうえ、青山学院大学経済学部入試は個別日程以降の入試がないため大学側としては合否判断に苦慮すると考えられます。
とはいえ、直近の入試データから、青山学院大学経済学部の定員充足率は堅調に推移しているため難易度や、合格基準点、合格者数等は例年並みに推移すると予想され、一定数の補欠発表がなされます。
直近2年では、経済学部の両学科ともA方式で補欠合格者が含まれている旨の明記があります。
一方で、B方式は補欠合格があったりなかったりするため、補欠含めて合格の可能性を考えるのであれば、やはり個別日程A方式入試がもっとも合格可能性が高いと言えます。
個別日程A方式は、B方式に比べてやや最低合格点が高く、約75%取る必要がありますが、きわめて難しいというものではありません。
国際政治経済学部よりは、補欠でも合格できる可能性が高いので、諦めずにチャレンジする価値はあると思います。
青山学院大学教育人間科学部の偏差値と入試難易度
青山学院大学教育人間科学部の偏差値は62.5〜70となっています。

青山学院大学教育人間科学部の偏差値は、経済学部よりもやや高くなっていますが、
入試データをみるとなぜそうなっているのか今ひとつ理解できません。
「学部はどこでもいいからとにかく青山学院大学!」っていう人には、教育人間科学部もおすすめです。
直近の入試データからは、個別入試日程は約7割正答できれば合格することができます。
倍率こそ高いものの、最低合格点は青山学院大学の文系学部の中ではかなり低いです。
この学部の受験者層の傾向として、「学部はどこでもいいからとにかく青山学院大学!」という人が多く集まります。
早稲田大学の文化構想学部やスポーツ科学部などのように、あまり学力の高くない人がたくさん受験して倍率と偏差値が嵩上げされている学部です。
あまり学力が高くないという人は、過去問を解いてみて現実的に合格可能性があるか考えてみましょう。
現実的な合格可能性を考える上で、過去問を50%くらいは正答できるべきです。
この教育人間科学部に関しては、倍率とか偏差値というよりはどれだけ過去問で正解できるかが鍵になります。
青山学院大学文学部の偏差値と入試難易度
青山学院大学文学部の偏差値は57.5〜71となっています。

青山学院大学に限らず文学部は学科の人気によって倍率や難易度・偏差値が大きく異なってきます。
一般的に、人気の高い英米文学・英文学系の学科は志願者が多く、倍率が上がります。
実際、青山学院大学文学部でも、英米文学科は他の学科よりも最低合格点が3%〜5%高くなっています。
その上で、英米文学科は英語が得意だったり、英語が好きで受験している受験生が多いというのが受験戦略上かなりネックになります。
もともと英語が得意な人であれば、他の受験科目とバランスよく勉強することで英米文学科を狙うことができますが、
英語があまり得意ではないという人が英米文学科を狙うとなると、英語を他の受験生の平均レベルまであげてようやくスタートライン。
他の科目で勝負が決まるので正直かなり難しいです。
であれば、英米文学科以外の文学部の学科を狙うか、いっそ英語を得意にして戦える他学部を受験するほうが得策です。
受験は、自分がしたいことや得意なことで勝負してしまいがちですが、
他の人がしたがらないことや苦手だと思っているところを攻めたほうがうまくいく場合もあります。
大学が発行している資料に詳細な入試データがあるので、詳しくはそちらを参照してみてください。
青山学院大学の入試難易度をまとめると
青山学院大学は、オシャレなイメージや、かっこいいイメージから全国でも出願したい大学ランキングトップクラスです。
そのため、明治大学と同様に「記念受験」と言われる実力が伴っていない受験生が多く、本来の合格可能性圏内にいる人にとっては倍率ほど難しくありません。
少なくとも、主要3科目偏差値で60を超えている受験生であれば十分合格の可能性はあります。
あとは青山学院大学の入試は時間に追われるので速く正確に解けるように、より多くの過去問や問題集を解く練習をしていくと合格に近づけると考えています。
一方で、記念受験になってしまいそうな受験生におすすめなのは英語の勉強です。
青山学院大学を含め、MARCH以上の大学では英語の配点が他の科目に比べて大きくなっているため、英語1科目を強化することで合格可能性を大きく高めることができます。
地方などで、なかなか良い英語の先生がいない!という人には
スタディサプリの関先生の授業がおすすめです。
スタディサプリ高校講座公式ホームページ:
https://studysapuri.jp/course/high/
その上で、「とにかく青山学院大学に入りたい!」という人には、
今年大幅な易化が予想される国際政治経済学部か、
過去問で半分取れるなら入りやすい教育人間科学部がオススメです!

https://shingakunet.com/gakko/SC000351/?vos=nrmnvccp20071101001
今回参考にしたデータ等 ◆マナビジョン 偏差値データ https://manabi.benesse.ne.jp/ap/daigaku/search/nanido/#itiran_list_todouhuken ◆Kei-Net(河合塾) 偏差値データ https://www.keinet.ne.jp/rank/ ◆東進の大学入試偏差値ランキング https://www.toshin-hensachi.com/?line=2&university_type=13&page=4&sort=deviation&direction=desc ◆青山学院大学 2019年度入試結果 https://www.aoyama.ac.jp/wp-content/uploads/2019/05/ad_dg2020_p12-17_j3CDq.pdf ◆青山学院大学 2018年度入試結果 https://www.aoyama.ac.jp/wp-content/uploads/2018/05/dg2019_p12-17.pdf ◆青山学院大学 学生定員、在籍学生数及び収容定員充足率 https://www.aoyama.ac.jp/wp-content/uploads/2018/01/undergraduate_01.pdf ◆平成31年度以降の定員管理に係る私立大学等経常費補助金の取扱について(通知) http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/002/002/__icsFiles/afieldfile/2018/09/19/1409177.pdf