◆関連する記事 ・「MARCH」って何? ・「日東駒専」ってなに?難易度は?
こんにちは。
大学受験のことをしっかりと考え始めると、志望校の組み合わせなんかも気になってきますよね。
「もともと併願するつもりだった大学が、入試の日程が重なっていて受けられない!」なんてことのないように気をつけてくださいね。
今回は、「MARCH」と「日東駒専」を併願して全落ちした人の失敗談をご紹介します。
MARCHと日東駒専に全落ちした彼は、もともと頭がよく、公立の中学のときには上位20%くらい、そこから偏差値50台後半のいわゆる「自称進学校」に進学しました。
「自称進学校」とはいうものの、早慶や医学部へもほぼ毎年合格者がいるくらいのレベルの高校でした。
そんな彼は、ずっと政治に興味があり、政治・経済なら満点取れる!と豪語していましたし、実際彼が受験したセンター試験の政治・経済は満点だったそうです。
一方で、日本史は全然だめだったので、政治・経済で受験することのできる青山学院大学、明治大学、中央大学、日本大学、成蹊大学を受験しましたが、成蹊大学以外は全部不合格でした。
彼の最大の敗因は入試制度をきちんと理解していなかったこと。
MARCHと日東駒専に全落ちしてしまった彼が受験したのは「MARCH」と「日東駒専」ですが、
この2つの大学群では入試制度に決定的な違いがあります。
MARCHと日東駒専に全落ちした彼が理解していなかったMARCHの入試制度
別の記事で、日東駒専は、英語と国語を得意にすれば合格できると解説しました。
その一方で、MARCHは英語を得意にすれば合格できます。
これは、すごく単純な理由で、MARCHは大学入試の配点が英語重視になっているからです。
ちょっと例を出してみますと、
◆青山学院大学法学部 個別学部日程の入試科目と配点

◆青山学院大学経済学部 個別学部日程の入試科目と配点

◆明治大学法学部 一般入試日程の科目と配点

◆明治大学政治経済学部 一般入試日程の科目と配点

このように、MARCHの多くの学部では、入試の英語の配点が他の科目の1.5倍に設定されています。
これがMARCHの入試制度の特徴であり、配点の大きい「英語」に力をいれてこなかったというのがMARCHに全落ちした原因です。
そして、もうひとつ彼がMARCH全落ちした原因があります。
得意科目が「選択科目」だったことが、彼のMARCH・日東駒専全落ちを引き起こしました。
どこの大学でも基本的に、選択科目による不平等がないように点数調整が行われます。
調整の方法は公表されていたりされていなかったりするのですが、どういう風に点数調整されるのかがわかってもなんの意味もありません。
というのも、この点数調整は実際に入試が実施されたあとで、受験生全体の出来に応じて計算されるものだからです。
もし、「政治・経済」の平均点がもっと低ければ点数調整の結果合格できた可能性もあったかもしれません。
とはいえ、MARCHに全落ちしている時点で、選択科目以外、特に配点の大きい英語の実力不足は否めません。
結果として、彼のMARCH全落ちの理由は、
・配点の大きい英語に力をいれてこなかった
・点数調整される選択科目が得意科目だった
という2つに集約されます。
MARCHだけでなく日東駒専にも全落ちした理由
彼がMARCHに全落ちしただけでなく、滑り止めのつもりで受験していた日東駒専にも全落ちしたのにはしっかりとした理由があります。
日東駒専の入試科目はMARCHと同じ3科目ですが、配点が異なります。
英語・国語・選択科目の各科目100点で合計300点と、英語を重視しないのが日東駒専の入試によく見られる特徴です。
だったら、日東駒専に合格できたんじゃないの?と思うかもしれませんが、
これはやはり「選択科目」に力をいれすぎた結果といえます。
ふつうは、MARCHと日東駒専を併願するなら日本史か世界史を選びます。
というのも、MARCHは日本史か世界史じゃないと受験できないところも多いから。
MARCHと日東駒専を併願するのに、得意科目が歴史以外の「選択科目」だと、
日東駒専は「得意な選択科目」で受験するのに、日東駒専より難易度の高いMARCHは、得意じゃない日本史(または世界史)で受験するなんてことが起こります。
あほでしょ、これ。
そんなあほな選択をするのは、よっぽど「その選択科目」が得意な人だけなんです。普通に考えて。
ってことは、たとえば政治経済で受験してる人はみんな「政治経済マニア」ってくらい政治経済しかできない人が集まりますよね?
はい、ここで点数調整のことを思い出してください。
点数調整すると、政治経済マニアがこぞって受験して平均点が高い「政治・経済」は確実に不利になります。
MARCH・日東駒専に全落ちした彼から学べることは?
入試制度をちゃんと調べないと落ちる。ってこと。
自分自身が併願するしないは別として、同じ入試を受けるひとがどこを併願するのか、そこの入試制度(科目や配点)はどうなっているのかを知ることで対策できます。
そんな彼は結局浪人してMARCHに無事入学しました。
入試制度を知っていれば浪人せずに済んだのにもったいないな、というお話でした。


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