受験勉強は楽ではないと思いますが、もう一年チャレンジするとなったらどうでしょう。
第一志望の大学に合格することができれば、なんの悔いもないと思います。
しかし、実際のところ第一志望に合格できる割合は決して高くはありません。
名門といわれるような大学でも、「早慶は東大・一橋落ちが多い」と言われたり、「明治は早稲田落ちが多い」など、本当に一握りの人しか第一志望に合格することは難しいと言えます。
そもそも、第一志望のレベルを下げてしまえば、“一応”第一志望に合格することはできるでしょう。
しかし、より上を目指す挑戦をしなくて良いのでしょうか。
精神論のようになってしまいますが、挑戦する気持ちと挑戦の結果から学ぶことは、その後の人生において必ず役に立ちます。
浪人生活が役に立つ場面も
浪人をしたときに最初に悩むのが「同い年の先輩」ができることです。
高校までは同級生だった友人が、大学では先輩になるということは正直辛い経験になるでしょう。
そのため、最初のうちは浪人していることを隠す人も多くいます。
ただ、結局飲みに行った時や学生証で浪人がバレてしまうこともよくあります。
周囲からしたら、浪人生は珍しくもないので何ということもありませんが、当人としてはちょっともやもやするかもしれません。
こんなちょっと気持ちの整理が付き切らない生活を送ることになるかもというデメリットがある一方で、もちろんメリットもあります。
大学卒業後に就職を考えているのであれば、浪人のような挫折経験は必ず役に立ちます。
「最近の若者は挫折や失敗に慣れていない」
「ミスをしたらすぐにやめてしまう」
という大人の若者に対する認識もあり、挫折した経験やそれを乗り越えた精神力は評価されます。
大企業に入りたいなら浪人
決して浪人することばかりを勧めるわけではありませんが、大企業に入りたいのであれば浪人してでも入るべき大学の基準を持っておくべきでしょう。
一般に大企業といわれるところには、何千〜何万という学生がエントリーします。
エントリーには、エントリーシート(ES)とテスト(WEBテストまたはテストセンター)が課されることが一般的です。
このときに、明示的に大学名だけで採用見送りとはなりませんが、大学によって書類選考の通過率が異なってくることがあります。
また、面接でも大学名で差別をしているわけではありませんが、面接官が大学名で先入観を持ってしまうということも往々にしてあります。
こうした選考における学歴による選考を「学歴フィルター」といいますが、100%ないかというと、なんとなく採用担当者の心のなかで学歴フィルターが働くことがあります。
これらを考えると、関東では「日東駒専」、関西では「産近甲龍」は一つのボーダーラインと考えるべきでしょう。
学歴 + αを考える
学歴フィルターの存在や、挫折経験が役立つことがあるなど、浪人を推奨するようなことを書いてきましたが、最後に判断すべきは自分がどうしたいかです。
高学歴であっても、学歴だけで就職活動がうまくいくわけではありません。
また、学歴フィルターを通過できても、その後の面接で内定にたどり着くには他人にはない経験が必要でしょう。
「将来なにをしたいのか」、また「今なにができるのか」、そして「今なにをしなければならないのか」というこの3つのことを考えながら実りある学生生活を送られることを願います。